top of page
検索
  • 理学療法士 石山

五十肩で激痛があり寝られない方へ part2

更新日:2020年10月25日

引き続きまして、五十肩の激痛で眠れない方への対処法を動画よりも詳しくご説明させて頂きます。


動画で説明させていただいた対策は


①痛みのある側の方だけでなく、肘、手関節も保護する


②痛みのある側を下にして寝ない


③痛みのある側の肩をなるべく冷やさない


この3点お伝えしました。


この中で一番大事なのが

①の対策ですでまずこちらを詳しく説明させて頂きます。


そもそもどうして寝られないほどの激痛が発生するのか。


これは原因が様々あるのですが、一般的に言われていることは概ね2点です。



1.関節内の圧力が上昇し起きる


肩に肩峰という部分があります。(鎖骨の一番外側)この肩峰の下の周辺の筋肉が縮んでしまったり、筋肉の炎症が起こることで肩峰下のスペースが狭くなり、関節内の圧力が上昇することで痛むと言われています。


  • 文献でも肩峰下を構成する烏口上腕靭帯を切除し、除圧を行うことで痛みが改善したとの報告があります。このことからも肩峰下の圧力上昇は夜間痛と強い関与があると考えられます。



2.上腕骨、骨の内圧が上昇ことで起きる


骨の内圧。。と言われてもなかなかイメージが湧きにくいと思いますが、

※安心してください私もです。


筋肉などと同様に骨の中には沢山の血管があります。


  • 例えば、骨折をすると、身体の中では激しい出血が起こっています。骨盤ように大きな部分の骨折ではリットル単位の出血が起こると言われており、骨折後の出血多量で亡くなる可能性もあるほど、骨は血流に富んでいます。


骨の中でも血管があれば血行障害起こりうるわけで、肩周辺の筋肉がダメージを受けて炎症で周辺の組織が腫れ、血管も縮んでしまいます。すると骨も血行障害を起こし、滞った血液で骨の中の内圧を上げてしまうわけです。


こうしてみると肩というのは非常に圧力の変動に弱い繊細な関節なんだなということがわかります。


実際天気の悪い日に症状が強くなるということも経験がある方が多いのではないでしょうか。


①痛みのある側の方だけでなく、肘、手関節も保護する対策が重要


仰向けに寝ている人を見ると、大概、肩の周囲はベッドから離れ、そこから腕が下に向かって下がっているような状態になります。


下のような状態です。


※今回は右肩が痛むという想定で進めさせていただきます。




これは肩、肩甲骨がベッドから上に離れていることで、ベッドに寄りかかれておらず、周辺の筋肉は緊張しっぱなしで休めていません。


加えて腕が肩、体よりも低い位置に向かって伸びているということは、肩甲骨はベッドから離れる方向に引っ張り、上腕、前腕はベッドに寄りかかる方向にそれぞれ引っ張りあっており、常に緊張状態で拮抗しています。


これを数時間ほとんど変わらない姿勢で寝ていたら肩峰下の内圧は上昇し、循環は滞り、骨の内圧も上昇してしまう一方です。


ですのでまずはしっかりと肩、肩甲骨とベッドとの隙間を埋めるようにタオルを挟みましょう。同様に肘の下、前腕にタオルを挟みましょう。


※横から見た図

※頭側から見た図



これで肩の緊張状態を緩和し肩峰下、骨の内圧上昇を防ぐことができます。


仮に左側に寝返ったときにも、下のように、タオルを入れてあるので


右腕の内圧を上げることなく安定した左向きの就寝ポジションが維持できます。



さらに右肩、腕の下をタオルによって埋めたことで、右側に寝返りをしにくい状態となり、


②痛みのある側を下にして寝ない


も達成することができます。


加えて、薄手の毛布やタオルを一枚肩にかけてあげれば、


③痛みのある側の肩を冷やさない


も達成することができます。



ここまで読んで頂いたら、なんだか良くなりそう。


そんな気がしてきませんか?


その前向きな気持ちが治療ではすごく大事です。


痛みのあるそこのあなたは早速今日から実践しましょう。


こうして自分の体への理解を高めてまずは自分を治す。


続いて自分が治ったら体験談を人に伝えることで、今度は治療の伝道者になる。


この方法を同じように、五十肩で、夜間激痛で寝られずに悩んでいる方にお伝えいただけると幸いです。


そうしたら、整形疾患を患っている方を減らせる。


本気でそう思っています。


今後ともよろしくお願いいたします。




閲覧数:60回0件のコメント

最新記事

すべて表示
記事: Blog2_Post
bottom of page